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聖護院門跡とは

門跡の雅と、厳しい山岳修行の寺。

当院の沿革は寛治四年(1090)、白河上皇の熊野御幸に先達を務めた増誉(ぞうよ)大僧正が寺院を賜り、「聖体を護持した」というその功績から「聖護院」と称したことに始まります。
後に戦乱・火災によって京都を転々としましたが、延宝四年(1676)、創建の地でもある現在の場所に再建されました。

その当初から皇室と深い結びつきのあった聖護院では、出家された皇族や摂家の方がたびたび住職を務められました。このような寺は門跡(もんぜき)寺院と呼ばれ、日本国内でも数少ない、格式高い寺院とされています。
特に聖護院は江戸時代、天明の大火を逃れて来られた光格天皇が三年間ほど御在所とされた事から、「仮皇居」の史跡指定を受ける唯一の寺院です。寺内には花鳥や賢人、また雄大な自然が描かれた貴重な金碧障壁画が数多く残され、京文化の美を感じることができます。

こうした雅な側面の一方で、聖護院は野山に分け入っての修行を旨とする「修験道」を実践する、本山修験宗の総本山でもあります。春の葛城修行、秋の大峰奥駈修行をはじめとする入峰修行には僧俗を問わず多くの方が参加され、自然の中に仏の教えを観るという山伏の信仰を現代に伝えています。

聖護院門跡の名宝の数々

狩野派による金碧障壁画

出家した皇族が住職を務め、天皇の「仮皇居」となったこともある、皇室との関わりが深い聖護院門跡では、日本絵画史上最大の画派である狩野派等による素晴らしい障壁画に彩られています。
約200面が収められている狩野永納や狩野益信らによる金碧障壁画は、緑青や朱を使った迫力溢れるものから、墨を主として描いた落ち着きのあるものまで、幅広く描かれています。

大玄関から上段の間まで続く金碧障壁画には花鳥や中国の賢人、故事に由来する数々の物語や雄大な自然が描かれています。仮皇居にもなった格式高い寺院を証明する、宮門跡ならではの貴重な文化財が多数所蔵されています。

※通常参拝ではご覧いただけません。毎年秋に特別拝観を実施しています。

聖護院の尊像

右手に智剣、左手に羂索を持ち、巻髪で頭頂に髷を結ぶ聖護院門跡の本尊 不動明王像(重要文化財)は平安時代後期の作。
聖護院創建以来数度の火災を免れ、本尊として守られてきました。

聖護院では本尊不動明王(重文)、修験道の開祖役行者が大峰 山上ヶ岳で感得された蔵王権現を祀っています。またこのほか、明治初年の神仏判然令、同五年の修験道廃止令が発布された時に廃寺となった末寺から預けられた不動明王を中心とした諸仏が祀られています。

不動明王 fudo myoo
吉祥天 kisshoten
孔雀明王 kujaku myoo
阿弥陀如来 amidanyorai

歴史とアートを
堪能できるエリアに
位置する聖護院

聖護院周辺は京都の歴史や多様な文化を感じる観光スポットが満載。
隣の岡崎エリアにも平安神宮や参道を挟む広大な岡崎公園、京都市京セラ美術館、ロームシアター京都、京都市動物園など、また少し足を伸ばせば銀閣寺や南禅寺、蹴上インクラインなど、歩いて巡る京都旅にぴったりのエリアです。

積善院凖提堂
熊野神社
金戒光明寺
須賀神社
平安神宮
京都市京セラ美術館
京都国立近代美術館
泉屋博古館
真如堂